検認済みの遺言書を持参されて,それにもとづく相続登記の依頼がありました。
「終活」が一般的になってきたせいか,「遺言書キット」として店で売ってそうな立派な遺言書でした。
封筒には「開封厳禁」の文字がきちんとあり,遺言書は保存に適したハードカバー。年月日や署名押印も忘れないようばっちり対応しています。
一般的には何ら問題のない遺言書なのですが,経験上,裁判所側の立場でも物事を見てしまうんですよね。
ハードカバーで,かつ大きさは裁判事務ではまず使わないA5サイズ。これは,検認済証明書つけるの面倒だっただろうなあと・・・。
また,証明用紙だけA4用紙で飛び出した格好になっているので,コピーや保存のとき破れないかなとか。
本件では,遺言書と証明書は大きなホチキス針で何とか合綴して割印をしてありました。
登記手続のために,破れないように慎重に遺言書のコピーをしましたが,案の定,コピーのしづらいことしづらいこと・・・。
遺言書キットのようなものを作っているメーカーさんは,もう少しなんとかならないかなと,実際に完成したものを扱う立場から思ったしだいでした。